ICL(眼内コンタクトレンズ)手術体験記

日常



私、夫:Yasuはこの度ICL(眼内コンタクトレンズ)手術を受けてきました。

目の手術のためかなりの恐怖心がありましたが、既にICLを受けていた妻:Nanaに背中を押される形で手術を受けることを決心しました。


実際に身近な家族がICLを受けていたのでより詳細を知った状態で手術に臨むことができました。

もし、そのような家族がいなければ、おそらく興味すら持たなかっただろうし、そもそもICL自体を知ることなく今後の生活を送っていた可能性すらあります。


街を歩いていても眼鏡をかけている方は多数見かけられますよね。

中にはICLを受けるか迷われている方もいるかもしれないし、ICLを詳しく知らない方も多数いらっしゃると思います。


ICL手術を受けた直後から眼鏡等の視力矯正は不要となります。

長年ともにしていた眼鏡から解放された時はなんだか違和感がありましたが、控えめに言って裸眼って楽で最高ですね。

しかし、実際に目の手術をするわけですから、様々なデメリットも存在します。


なので、私から皆様にICLを勧めるわけではありません。

しかし、このICL手術体験談を正直にお伝えすることで、迷われている方々の参考になれば良いなと思ったので、ブログ記事に残すことにしました!


そもそもICLとは?

ICL手術(Implantable Collamer Lens手術)とは、視力矯正のために行われる手術を指します。点眼麻酔下で眼内に直接的に人工のレンズを挿入する手術です。主に近視や遠視、乱視の矯正を目的として行われます。

レーシック(LASIK)とは異なり、角膜を削るのではなく、眼内にレンズを埋め込むため、角膜に対する負担が少なく視力の回復を見込むことができます。


簡単に言えば、コンタクトレンズを直接眼内に挿入することで取り外す必要がなくなるわけですね。

眼鏡やコンタクトレンズでは日々の手入れなどをする必要がありますが、ICLでは特に何もする必要はありません。

挿入後は特に見た目での変化もなく、目をのぞき込んでも人工のレンズが見えることもありません。

「周りに受けた人もいないし不安!」と思われる方もおられると思いますが、手技的には白内障の手術とあまり変わらないそうです。

白内障の手術といえば比較的メジャーなものですよね。

費用はどれだけかかる?

費用面についてです。

手術を受ける病院やクリニックによって金額面での差はあります。


私の場合は両目(乱視)の手術で税込み70万円でした。

術前検査には別途5千円ほどの費用を要した記憶があります。


自由診療のため保険適応外のため上記のように高額な手術費となってしまいます。

乱視でなければ数万円ほどは安くなると思います。


気持ちの面で手術を受ける決心があっても経済的な壁もあるため
お財布とよくよく相談して決める必要はありますね。


ただ、会社員の方などでしたら医療費控除を活用できるため、年末調整時には数万円程度の還付金を見込むことはできるので、少しは負担が軽減するかと思われます。


ICLを受ける流れ 

術前検査、その他準備

1.カウンセリングと診断
初めに、眼科医とカウンセリングを行い、手術が適応可能かどうかの診断を受けます。
診断では、目の健康状態等を診察してもらいました。

ちなみに私は日本で10数名しかいないICL手術の上位の認定資格を持つ医師(エキスパートインストラクター)がいるクリニックを選び、執刀してもらうことができました。
目の手術なのでより安全性を求めたからですね。

エキスパートインストラクターとは?
まず、ICL手術を行うには「ICL認定医」という公式資格が必須です。
さらに、医師の経験や技術、後進への指導力に応じて、「インストラクター」
そして最高位の「エキスパートインストラクター」へと段階的に認定される制度になっています。

引用元:MyICL


2.術前検査
手術に向けてさらに詳細な検査が行われます。これには、眼底検査、眼圧検査、角膜形状の測定(トップグラフィー)、視力測定、前房深度(眼球の奥行き)の測定などが含まれます。

目の中にレンズを入れ込むわけですからね。
2時間ほどかけて何種類もの目の検査を行いました。
その際に散瞳といって瞳孔を開ける目薬をするのですが、手元がぼやけてスマホが全然見れなくなりました。
先生曰く、老眼と同じような状況とのことで不思議な体験をすることができました。
ただ、瞳孔がもとに戻るのに数時間かかるため帰り道は少し怖かったです(笑)

☟以前に術前検査を受けた時のブログ記事を載せるので是非参考に!
ICL手術を受けます①
ICL手術を受けます②


3.レンズの選定
眼科医が患者の視力データをもとに、適切なICLレンズを選定します。
ICLには複数の種類があり、個々の目に最適なレンズが選ばれます。

自分の目に適したレンズを発注する時点で手術費の支払いが必要でした。
これでもう後戻りはできませんね(笑)

レンズをオーダーするため、検査後にすぐ手術を受けられるわけではありません。
私の場合は、2月に術前検査を受け、7月に手術を受けました。
それぞれのクリニックによると思いますが、数カ月前から予定を立てておく方が無難でしょう。

手術当日

特に指示はありませんでしたが、前日は念のためアルコールは控えるようにしました。
また、当日は術後車の運転はできないので電車で向かいました。

手術の予定時刻から90分ほど前から術前点眼が始まります。
30分間隔で2回ほど散瞳薬や点眼麻酔等をしました。まだこの時点では通常の待合室で待機しています。

手術30分前になると手術室の隣にある待機所に移動。
半個室のような空間で順番待ち。

ここで術後のスケジュールなど看護師さんに表を用いて説明されますが、この時点では既に散瞳しているので何も見えませんでした(笑)

手術直前で最終の点眼麻酔をし頭にキャップをかぶり、いざ出陣。

この時点で夫:Yasuは余裕をぶっこいでいましたが、心臓はバクバクです。


手術台に横になります。
点眼麻酔だけと思っていましたが、笑気麻酔も追加でしてくれました。

片目ずつ手術は行います。
片目以外は覆布で覆われます。一気に緊張度が増します。
まずは専用器具で強制的に開眼させられます。

その後、めちゃくちゃ目を洗い流されます。溺れるかってくらい。

医師
医師

じゃあ、目の前の光をまっすぐ見ててくださいねー

と、医師からの指示があります。
一応視野はあり、かなり眩しいライトで照らされている状況になります。

ちなみに、御存知かと思いますが、笑気麻酔のためこちらの意識ははっきりしており、耳は聞こえていますのであしからず。

医師
医師

今、目の横っちょを切ってるんでねー。
そのまま真っすぐ向いててくださいねー。

夫:Yasu
夫:Yasu

え?!!!
もう切ってるんですか?!!!


と、何かされているなとは感じるのですが、まさかメスで切られているとは感じませんでした。
この時点では痛みという感覚はほとんどなかったと記憶しています。

医師
医師

もうレンズ入りましたからねー。
これから位置の調整していきますねー。


この時で手術開始から体感で5分くらいでした。

全然痛くないし、めっちゃ余裕じゃん!!
楽勝!!!


と、思っていたのも束の間…

ここからが辛かった…


レンズ挿入後の位置調整で、何か先が尖っているもので眼球をグリグリと何度も押され続けます。

痛い!!って感じではないんですが、今までの人生において、先の尖っているもので目をいじられる経験があまりにもなかったものですから、気持ち悪い感覚に襲われます…

多分5分くらいいじられてたのかなーと思いますね。


10分ほどかけてなんとか片目が終了したわけですが、もう片方が残ってるんですよね…

時間にしては短い手術ですが、目の手術は侮れないですね。


反対の目は若干手間取っていたのか、目のグリグリが少し長かった気がします。
もしかしたら気持ちの問題だったかもしれませんが、いずれにせよ嫌~な時間には変わりありませんでした。

術直後

先ほど待機していた半個室に案内されます。
特に目の保護等はなくそのままの状態です。

ここで1時間は休憩するのかと思いきや、10分ほどで帰宅許可が下りました。
ちょっとびっくりしましたね(笑)

正直、術時直後のためしっかり目を開けることができないし、視力矯正はされているものの視力は安定していないですしね。

でも早く帰って休みたかったので、帰ることにしました。

1人で電車に乗って1時間ほどかけて帰宅しましたが、さすがに道中は辛かったですね(笑)

もし、ICLを受ける前にこの記事を見た方がいらっしゃったら、是非どなたかのお迎えを依頼することを強くおすすめします。


術後経過観察とアフターケア

手術後、数時間~数日の間に視力が回復し始めます。
手術後の初期回復期間では、目に違和感があるかもしれませんが、通常数日以内に安定すると言われています。

術後の感染や炎症を抑えるために1カ月は1日3~6回の点眼をする必要があります。
また、術後日数に合わせて洗顔、シャワー、運動再開等の指示がありますので、指示に沿って日常生活を送らなければなりません。

眼の保護を目的とした睡眠中のゴーグル着用は本当に煩わしかったです(笑)

術後は定期的に眼科でフォローアップを受ける必要があります。
私の場合は術後1日目、3日目、1週間、1カ月、3カ月の健診があります。
健診では視力検査や眼圧測定、医師の診察等があり、手厚いフォローと感じています。



ICL手術を受けるにあたっての流れをまとめると上記のようになりますね。

この記事を書くにあたって、嫌な記憶を思い出し少し背筋が凍る思いでした(笑)


続けて私が実際にICL手術を受けたことで感じたメリットやデメリットについてもお話していきます!


✅【ICLのメリット】

  1. めちゃくちゃ楽
    とにもかくにもこれに尽きるかと思います。視力矯正の手術を受ける方の目的はほぼこれなんじゃないでしょうか?
    私は普段眼鏡を着用していました。
    レンズが汚れたら都度洗浄が必要だし、寝る前は外さないといけないから見えないし、フレームが当たる耳の裏に傷ができることもあったし、スポーツやアウトドアに不向きなど様々な不便さがありました。
    私自身、筋トレやボディコンテストに出場することを趣味としており、眼鏡がどうしても煩わしかったことも手術を受ける大きなきっかけの一つでした。
    ICLでは何も管理がいらないため、それらから解放されることは最大のメリットと言えるのではないでしょうか。
  2. 安全性
    レーシックと違って角膜を削らないため、角膜が薄い人や強度近視の人にも適応可能。
    レンズは将来的に取り出すことも交換することも可能で、可逆性が高いと言えます。
    目を手術するわけですから、もし失敗した際に視力障害が出てしまった場合に取り返しがつかなくなる場合も考えられます。その時のリスクを少しでも軽減できることに繋がりますね。
  3. 手術後の症状
    ドライアイのリスクが少ない
    角膜神経を傷つけないため、レーシックと比べてドライアイが起きにくいと言われています。
    私自身、手術後1ヶ月が経過していますが、特にドライアイ等の症状はなく過ごせていますね!指示された点眼の期間が終了しても、点眼なしで不自由がありません。

    夜間視力が安定しやすい
    ハロー・グレア(夜間の光のにじみやまぶしさ)が少ないと言われています。
    ここに関しては個人差があると思われます。
    数年前にICLを受けた妻:Nanaは未だにハロー・グレアの症状が続いると話しています。
    私夫:Yasuの場合も日光(特に朝イチ)や電灯を見ると手術前よりと眩しく感じますし、視界に光の輪っかが見えるようになりました。
    この症状に関しては経過をみていく他ないですね。
  4. 高い矯正精度
    特に強度近視・乱視など、レーシックでは矯正が難しい視力もカバー可能と言われています。私はかなり強度乱視でしたが、ICLは適応内で、術後の視力検査ではやや乱視は残存するものの裸眼で支障のない範疇でした。

❌【ICLのデメリット】

  1. 手術費用が高額
    片眼で約30万〜40万円、両眼で60万〜80万円程度(保険適用外)です。
    先にも述べたように自由診療であり手術費用は高額になりやすいです。ただし、会社員の方などは医療費控除も活用でき年末調整で数万円の還付を受けられる可能性があります。
    快適性を考慮した上で、眼鏡やコンタクトを一生使っていく場合のランニングコストと比較し、どちらが費用対効果として自身に適しているかをよく検討ください。
  2. 手術リスクがある
    直接目のレンズを切るわけですから様々な合併症や感染リスク、視力に影響を与える可能性などを十分理解した上で判断する必要があります。特に白内障、眼圧上昇、虹彩炎、レンズのずれなどの合併症の可能性があると言われています。
    私も看護師をしている身なので合併症などの怖さは十分理解できましたが、それ以上のメリットを感じたため手術に踏み切りました。
  3. 手術への恐怖
    こちらも体験談で述べたように、目の手術では意識がはっきりしており手術中の音や声などは聞こえますし、視界も眩しいながらもぼんやりと見えてはいるのでハッキリ言って怖いです(笑)
    片方が終わっても、もう片方が残ってしまうのがさらにキツかったですね。
    目を触られていると意識することで余計に不快感が増すと感じたので、できるだけ意識を別に飛ばすことが手術中のコツかなーと振り返って思いました。
    でも、痛み自体は耐えられる範疇なので安心してください!
  4. 術後の管理が必要
    定期的な検診や眼圧管理など、長期的なフォローアップが必要となります。
    どのクリニックでもあるかと思いますが、術後数回は通院しなければなりません。なので会社勤めの方などは前もってスケジュールを組んでおく必要があります。
    また、術後しばらくは外出中の保護メガネの着用が必須となりますので、そのあたりの理解も必要となります。
    私夫:Yasuは三度の飯より筋トレが好きで週6回はジムに通っていたのですが、手術後は1カ月は過度なトレーニングは禁止と指示を受けました。正直、これがICL手術を受ける中で最も辛かったと言えます。

さすがに1カ月は我慢できなかったから1週間で少しずつ筋トレ再開しちゃいました(笑)


5.視力改善が期待値ほどはなかった
こちらも選定したレンズや元々の視力状況などから個人差がある項目です。
私の場合には眼鏡による矯正と同等と説明を受けていましたが、実際は眼鏡の時よりややぼやけている感覚があります。視力自体は両目1.5出ているそうですが、正直眼鏡の時の方が見えていると言えます。
まだ手術後1カ月しか経過していないので多少は改善する可能性もありますがなんとも言えないですね。

まとめ

以上が私夫:YasuがICL手術を受けた際に感じたことやメリット、デメリットを体験談を踏まえてお伝えしてきました。

総評すると、ICL手術を受けて良かったと個人的には思っています。

費用面や手術の負担、期待値を下回ったなどマイナス面はあったものの、やはり裸眼で日常生活を過ごすことができることが非常に快適で最大のメリットと言えます。20年近く眼鏡を着用していたので、この思いはより強く感じているのでしょう。

人生で初めての手術もこのICLになったので、いい経験になったかなとポジティブに考えています(笑)
こんな感じでICLを受けようと考えている方の参考にもなりますしね!


いかがでしたでしょうか。

けっこう生々しい内容もあったかと思いますが、実際に手術を受けた人間の感想が一番イメージを持てると思うので、是非参考にしてみてくださいね!
あくまで自己責任で十分にメリット、デメリットを理解したした上で検討してください!

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